3次元医薬品構造データベース

医療の現場では実に様々な医薬品が使われています。こうした医療用医薬品の構造を3次元的に理解してもらうため、計算化学的な手法によって3次元構造データを作成しました。平成9年11月からこの3次元構造データを3次元医薬品構造データベース(3DPSD)として公開してきました。

3DPSDはおよそ1200種の医療用医薬品の3次元構造データをMDLmolファイル形式で格納し、描画にはJmol applet (HTML5 version)を使用しています。一般名(英名)でも一般名(和名)でも検索することができます。それぞれの医薬品に一般名(英名)、一般名(和名)、化学名(IUPAC名)、分子式、分子量、Chemical Abstract Service (CAS)登録番号、水ーオクタノール分配係数(LogP値)などを掲載しています。

なお、医薬品の一般名が塩酸塩などの塩となっている場合、構造計算は遊離型で行っています。その場合でも分子式と分子量は一般名に対応するものを記載していますのでご注意ください。

3DPSDでは、有機化合物などの結晶構造を集めたCSDの中からも医薬品の結晶構造を集め、その登録番号を載せています。結晶中の医薬品構造と計算化学によって得られた構造を比較するために使えます。また、結晶構造と言えば、もう一つ忘れてはならないものに蛋白質構造データバンク(Protein Data Bank(PDB))があります。PDBの構造データはX線結晶解析法あるいはNMR法によって決定されたタンパク質と核酸の構造データベースです。タンパク質と結合したリガンドとしての医薬品をPDBから探しだし、そのリガンドIDを載せています。

3DPSDの収載する医療用医薬品の構造データを薬効分類で並べ直し、さらに電子密度表面や結合密度表面、静電ポテンシャルマップなどを加えて「Spartanで見る医薬品分子構造ハンドブック(DVD付属)」を作成しました。